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自分の強みを仕事に活かし仕事を楽しむ(その4:完結編)

仕事に挑戦する、自律・独立する


以前のエントリで、「仕事を楽しむ」という内容の社内教育資料を作成していると言っていた。
先日、一通りの教育が終了したので、その時に作成した資料をアップしていこうと思う。

仕事を楽しむということ


以前のエントリでも書いたが、「仕事を楽しむ」ということは、「知的好奇心を持って、仕事上の問題を自分の挑戦課題として本気で取り組み、取り組みの中でリーダーシップを発揮して周囲を巻き込みながら、目的を達成する」という一連のサイクルを繰り返すものだと思う。

そのサイクルを「仕事への挑戦プロセス」として定めた、ということを以前述べた。

仕事への挑戦プロセス


作成した教育カリキュラムは以下である。

  •   1)キャリアと自分との関わりを考える

  •   2)自分の強みを理解する

  •   3)仕事に挑戦する、自律・独立する

  •   4)著名人にみる仕事観


ここには、これまで自分のやりたい仕事ができないという苦労と、やりたい仕事をどのように獲得すればいいのかの知恵を盛り込んだつもりだ。

本日は完結編として、

(3)仕事に挑戦する、自律・独立する

について述べたい。


仕事への挑戦プロセス


 1回目の講義は、キャリアとは何か、どういったスタンスでキャリアに臨むのか、といったことを解説した。これによって、なりたい自分の姿や、将来の漠然とした方向性でもよいので、考えるきっかけになったのではないかと思う。これは、将来のゴールを考えるとともに、そのゴールに向かうために何をしなければならないのかを問うことで、問題意識を持ってもらうことも意図していた。

 2回目の講義は、いったん自分探しの旅に出た。これによって自分の強みや特徴、価値観を再認識した。これは、自分の譲れない思いや価値観を将来のキャリアや現在の仕事に思う存分反映させてほしいと思うからである。自分らしい、つまり自分の得意なことで自分を表現することは純粋に素晴らしいし、その成果も高くなるのだ。

ただし、あまりこの手の自分探しに深入りするのはよろしくないと思う。なぜかというと、答えがない、もしくはすぐには見つからない可能性が高いからだ。十分に成熟した人であれば、自分のこともよく理解しているため、少しの自分探しをするだけで、自分の価値観を再確認し、新たな気持ちで明日を迎えることができるだろう。しかし、この手の自分探し、もしくは自分の強みや価値観をあまり意識しないで生活してきた人は、自分の価値観がどこにあるのかを探す長い旅に出てしまうことがある。

自分の価値観を再確認するのは、明日に向かって進むためである。折に触れて再確認することは必要だが、必要以上に考えすぎてもいけない。


 3回目となる今回は、キャリアというゴール、および自分の強み・価値観を理解した状態から、さてどのように仕事に挑戦するのか、といった点を講義する。講義では、モチベーション論、リーダーシップ論が中心となる。



仕事に挑戦するのは、それが楽しいことだから


上記のサブタイトルにあるような心境になれたら最高だと本当に思う。

実際にはどんな状況でも楽しめるのか、といえば、それは無理であろう。しかし、一見苦しい状況に見えても、その状況や問題を自分自身の課題として前向きに取り組み、モチベーションを高めながら挑戦していくことは可能なはずである。

そしてそのようにモチベーションを上げることは、ややテクニカルに行うこともできると考えている。

また、問題解決のために周囲を巻き込むリーダーシップも、最終的には人間性が重要なのだろうが、私はテクニカルに実行できる面もあると考えている。

実はモチベーションやリーダーシップといったとらえどころのないことも、テクニカルに行える部分もあるということを知ってもらいたい。そういった部分はスキルとして身につけることが可能でもある。モチベーションやリーダーシップを武器として、どんどん仕事に挑戦できればと思うのである。



モチベーションを上げるテクニック(スキル)


 モチベーションを上げるテクニカルな方法は、時間をかけてもよいので「その仕事をすることで、自分にはどんなメリットがあるのか。どんないいことがあるのか」を徹底的に考え、自分を納得させ、腑に落とすことだ。

これは下記の講義資料にも記載しているが、「他人の問題を自分の課題として取り込む」というテクニックである。私はやりたくない仕事や、どうしても乗り気のしない仕事をしなければならないときに、毎回このテクニックを使って乗り越えている。


たとえば、もう何度も繰り返しやってきた同じ仕事をまたしなければならないとする。私は同じことの繰り返しがとてもイヤなので、まったく興味がわかないし、できればやりたくないとさえ思ってしまう。まあ、それも子供くさいとは思うが、しかしこの感情は自分でも抑えられないので、どうしようもない。

こういったときは、時間をかけてでも自分を前向きに納得させる。そうしないと、不満を抱えたまま仕事をこなしても成果が中途半端になることは避けたいからである。


そこで、この繰り返しの仕事をすることで、何かメリットが得られないかを徹底的に考える。よく考えるのは、その仕事を今回で終わりにして、他の人に引き継げるようなマニュアル化をするための試験的な仕事であると位置づける。仕事そのものを、引き継ぎ資料を作成するという目的の手段にしてしまう。

つまらない仕事は、仕事そのものの遂行を目的にしているのでつまらないのだ。よって、より大所高所から見た目的で包み込んでしまう。すると、マニュアル化は今までやっていない仕事なので新規性があるし、今後は他の人に任せられるので仕事が効率的に回るようになる、といったメリットが得られることに気づく。

そうなったらしめたものである。「つまらない作業の繰り返し」だけでしかなかった仕事は、今や「効率化のための取り組み」に変わり、自分の中でも前向きに仕事に取り組もうという気持ちになる。実際にマニュアル化を意識して仕事をすると、なかなか言葉だけでは伝えにくい手順があったりして、プロセス化をどのようにしようかと頭を悩ますような「挑戦的な課題」も出てきたりする。そういった課題に出くわせば出くわすほど、乗り越えた際の達成感や、より高所から仕事を見られるようになったという効力感を得られるようになるのだ。



仕事を手段化するためのフレームワーク


こうした「仕事を手段化して、より挑戦的な目的を付け加える」ことを繰り返していると、挑戦的な目的のパターンも見えてくる。当方の場合は、パターンは次の3つに集約された。

●遂行手順の新規性を高める

仕事を行うために新しい設計手法を用いたり、高い目標を掲げたりすることによって、仕事のプロセスに新規性をもたらす。

●仕事を研究のためのデータ収集作業にする

たとえばいつもの作業をスケジューリングする際に、そこへ工場の生産管理で用いられるラインバランシングの概念を取り入れて応用することで、いつもの仕事の生産性が高くなるのかどうかを検証する。何らかの仮説をもって、その仮説検証のための実地作業だとしてしまう。

●裁量範囲を広げる

同じ仕事でも、自分の裁量範囲を広げるよう交渉する。より大所高所からのものの見方が要求されるので、自然と新しい分野の勉強の必要性が出てくる。


1つ目の「遂行手順の新規性を高める」は、皆様もおなじみの方法かと思う。いつもウォーターフォールで開発しているならば、たまにはスパイラルで開発してみるとか。いつも構造化設計技法を用いているのなら、オブジェクト指向で開発するなど。これの効果は、自分の知識やスキルの範囲が広がっていくということである。仕事を遂行することを目的とするのではなく、新しい技術を導入するための手段とする。前述した、「仕事を、引き継ぎのマニュアルを作成するために実施する」ということも、ここに属する。


2つ目の「仕事を研究のためのデータ収集作業にする」というのは、1つ目よりは若干高度である。また、普段から問題意識や研究テーマを持っていることが前提でもある。たとえば、ピア・レビューを適切に行うことで、品質や生産性はどのように変化するのか、といった研究テーマに関心があるとすれば、その研究テーマや仮説を検証するための実地検証プロジェクトにしてしまう。こうすれば同じ仕事でも「研究データ集めのため」の手段になる。


3つ目の「裁量範囲を広げる」は、もっと思い切った行動であり、それ相応の腹のくくりかたも必要とされるが、これができれば、かなりモチベーションアップすることは保証できる。たとえば、今までは上司や先輩から指示された設計内容を基に作業を行っていたのであれば、自分から設計も自分でやりたい、ということを伝え、自分の裁量範囲を広げるのだ。もちろん、責任を負うことになるのでその分大変ではあるが、その見返りとして大きな自由を得られる。また、新たな分野への挑戦が伴うので、勉強も必要になる。ここまでくれば、普段の仕事を「自分を成長させるための挑戦課題」の手段に変えることができる。


このように、モチベーションを向上させるためにどんな工夫ができるのかを考えれば、ある程度テクニカルに行うことができると思っている。実際に私は事あるごとにこのように考えて創意工夫し、できるだけ前向きに責任感を持って仕事に取り組めるようにしている。

イヤイヤな気持ちで仕事に取り組んだら、成果が低くなるのもそうだが、せっかく自分の時間を使っているのに、やっつけ仕事をしてしまったらもったいないと思うのだ。

そんなところも含みつつ、「仕事に挑戦する、自律・独立する」の講義資料をご覧いただければ幸いである。



●事前学習レポート
資料をダウンロード


●講義資料
資料をダウンロード


●講義中エクササイズ
資料をダウンロード




直接参照したい方はこちら


資料であるが、ちょっと言いたいことを漏れなく盛り込みたいと思いすぎ、字が細かすぎる点はご容赦頂きたい。

言いたいことが自分の中でもしっかり定着していない部分がある。もっと定着すれば、スマートな資料にしてもよいと思う。


ちなみに 4)著名人にみる仕事観 は、著名人の仕事観に関するコメントを各種書籍からピックアップしたものであり、ほとんどが引用になっているため、広く公開するのは著作権上の引用の範囲を超えている可能性があるのでやらないこととする。

ひとまずこれにて「自分の強みを仕事に活かし仕事を楽しむ」の講義は終了である。



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プロフィール

so-tan

Author:so-tan
佐藤 創。仙台のIT業界でシステム開発に従事しながら、情報処理試験プロマネの受験対策を実施(「このブログについて」参照)。情報処理技術者システムアナリスト、プロジェクトマネージャ、中小企業診断士。日々自分のキャリアや様々な問題に悩みつつも、前向きに問題に立ち向かえる自分でありたいと願う。そんな日々の記録です。
Twitter → @sato__so__
FB → facebook.com/creative.1st.pm

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